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第12話 布団の上の猫たち

 最近、わたしと猫たちは同じ布団で寝ないようになった。何故かと思いを巡らしてみるとそれは季節のせいではないかと思う。日本には春夏秋冬という季節が存在する。今は夏で暑い季節である。おそらく、猫たちにとっても暑い季節のはずなのである。思い返してみると、猫たちと同じ布団で寝たのは冬の間だったと記憶している。どういう状態で同じ布団に寝たかというと、わたしが布団を被って寝ようとすると、わたしの足の上辺りに猫たちが集まって寝るのである。10匹以上の猫が足の上に寝るものだから重くて敵わなかった。自然とわたしは足で蹴飛ばして猫たちを追い払っていた。それでも最初のころは、すぐに集まってきてわたしの不眠の原因の1つとなった。猫たちとの折衝の末に決まった約束事は、布団の上で寝てもよいがわたしの足の上ではなく、脇に寝るということであった。素直な猫たちで時々約束を破るものはいたが、概ね約束事は守られていた。
 何匹かの猫が知恵を絞ったらしく、足の上ではなく布団の中なら足は重たくないだろうと潜り込んでくるものが現れた。わたしが寝ている間に潜り込んでくるものだから追い払うことは困難であった。冬でもあったし、猫の温みが心地よかったのかもしれない。潜り込んでくることは許可することにした。ところが、幾日かするとわたしの身体に湿疹が出始めた。最初はさほど痒くもなかったのだが、どんどん身体を侵していって、ついには皮膚科にいくはめになってしまった。診断結果は身体にカビが生えたのだそうである。皮膚科の先生によれば、それほど重症でもなく珍しいものでもないらしい。わたしがカビの原因が猫らしいと告げると「そういうこともありますよ」という返事であった。ところが、猫の数を聞いて先生は「猫も痒がっていたでしょう」と言った。その意味が今でもわからない。わたしが、元凶だといいたかったのだろうか。あの時の先生の目を思い出すと同情が猫たちに移っていたように思えるのである。飼っていい猫の数というものは決まっているのだろうか。
 それ以来猫たちが布団の中に潜り込むことを許さないでいたが、部屋自体がカビの温床となっていたようでわたしの症状はなかなか回復しなかった。決心したのは寝室を移すことであった。自室は6畳2間を持っており、1間を放棄し猫たちに開放したのである。わたしは別な部屋に移って眠るようになったが、猫たちは後を追うように集まってきた。以前にわたしは2間の間に20cm四方くらいの猫の通路を作っていたのである。布団の中には潜らせなかったが、布団の上の足の脇には猫たちが屯していた。
 それが、いつのころからかわたしと離れて寝るようになった。実に寂しい限りである。身体にカビは生えて欲しくないが、猫たちが疎遠になるのも寂しいのだ。それでも、嬉しいことがある。今も捕まえた獲物をわたしに自慢しにやってきている。今日はネズミであるが、2,3日前は蛇であった。わたしは少ない生活費からエサ代を捻出している。それを気遣って獲物をとってくるのだから可愛いものである。

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